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薬とグレープフルーツジュースの飲み合わせ

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薬を処方されたときに、「こちらのお薬はグレープフルーツジュースと一緒に服用することは避けてください。」と言われたことはありませんか?

なぜグレープフルーツジュースで服用してはいけないのか。

それは、そのお薬とグレープフルーツジュースの飲み合わせが良くないからです。

飲み合わせが良くない理由はグレープフルーツに含まれるある成分によって、薬物の血中濃度が上昇し、薬の作用が強くなってしまうからです。

これにより副作用が強く現れてしまうこともあります。

このような作用を「薬物-食物相互作用」といいます。

類似の柑橘類で飲み合わせが良くないものとは?

グレープフルーツジュースの他にも、同様に飲み合わせが良くないグレープフルーツ類があります。

摂取を控えることが推奨される柑橘類、少量であれば摂取しても良いとされる柑橘類、摂取しても良いとされる柑橘類の3つに分類されます。

摂取を控えることが推奨される柑橘類
  • ポンカン
  • ブンタン
  • ハッサク
  • パール柑
  • 夏ミカン
  • スウィーティー
  • メロゴールド
  • バンペイユ
  • レッドポメロ
  • ダイダイ    など
少量であれば摂取しても良いとされる柑橘類
摂取しても良いとされる柑橘類

なぜ相互作用が起きるのか

錠剤やカプセル剤などは、胃の中で崩壊し有効成分が溶け出します。その後、小腸で吸収されて血中へと運ばれます。

しかし、薬によっては小腸の内部に吸収されたのちに、CYP3A4とP糖蛋白の二つのメカニズムによって薬物を代謝・分解され吸収されないものがあります。服用したすべてが体内に吸収されるというわけではなく、その吸収される割合も医薬品によって異なります。

グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類は小腸上皮細胞に存在するCYP3A4を不可逆的に阻害します。そのため、本来は代謝・分解されるはずの薬物がそのまま体内に吸収されることにより、薬効が強く出てしまうことや副作用が強く現れてしまうことにつながるのです。

また、この不可逆に阻害されているCYP3A4が新しくなるまでに3~4日かかるため、その間この相互作用は持続します。同時に摂取しなければいいというわけではなく、相互作用があるお薬の服用期間は避けた方が好ましいです。

グレープフルーツ類と相互作用がある薬

これまでに、高血圧や狭心症の治療に使われるCa拮抗薬や、コレステロールを下げるHMG-CoA還元酵素阻害薬免疫抑制薬などのうち一部の薬で相互作用が報告されています。

このほかにも多くの薬があります。

是非気になった方は薬剤師さんに聞いてみてください!